・むし歯や歯周病は風邪と違い、放っておいても治らない。
・むし歯で歯の神経を取り除く治療をすると、歯の寿命は格段に短くなる。
統計では、神経を取り除いてから10年後、3割の歯は破折すると言われています。
破折した歯を保存するのは原則的に困難です。
・歯周病で失われた骨は、一部の例外を除いて戻らない。
・成人のむし歯と歯周病は、慢性的に無自覚のまま進行することが多い。
・早期発見、早期治療が歯の健康寿命を延ばす最善の方法
・日ごろ自身では見えないところも、プロの目でチェックしてもらえる。
定期健診を受診する利点は他にもまだまだたくさんあります
グラフ「噛み合わせが人生を変える」【日本顎咬合学会 編】小学館 P119より許可を得て改変転載
医療費が低いことは、健康度が高いことと関係しています。残存歯が少ない人に比べて、多い人は医療費を必要とする病気にかかりにくい、かかっても重症度が低いとも考えられます。医療費の面からみても口の健康が予防医療につながることが分かります。
もう一つ例を挙げます。
「義歯装着状況と残存歯数からみた、医科レセプト一件当たり平均診療費」という調査があります。これによると、使える歯が5本未満で、義歯がない場合には9万8422円の医療費がかかるが、義歯ありでは2万1137円と、約5分の1に下がるという結果が出ています。寝たきりになる前に、噛める義歯を装着していれば、医療費は確実に下がることになります。
以上のことより、定期的にお口の中のメンテナンスをするために受診されることをお勧めします。
毎日真面目に歯を磨いていてもなぜかむし歯になりやすい人というのはいるものです。そういう人は気がつかないうちに小さなむし歯ができ、次第に大きくなってある日突然痛み出したりします。
なぜそうしたことが起こるのでしょうか。
お口の中には、
【虫歯を起こす力】 と 【虫歯を防ぐ力】
が働いています。この両者は常にせめぎ合っており、虫歯を起こす力が虫歯を防ぐ力を上回ると虫歯になりやすくなります。
このバランスは個人によって異なりますし、その人の生活習慣などによっても変化します。当院ではCAMBRAというツールを用いてあなたの「虫歯を起こす力」と「むし歯を防ぐ力」がそれぞれどのぐらいのものかを評価し、今そのバランスがどちらに傾いているか(リスク評価)、むし歯になりにくい状態を保つにはどうしたらいいか(むし歯の管理方法)を判断します。
保険制度のないアメリカでは、むし歯予防のために今日まで真剣に議論がなされてきました。特に統計的にむし歯が多かったカリフォルニア州では、いかにしてむし歯の発生率を下げるかが大きな課題でした。
そうした背景から生まれた、効率のよいむし歯の管理方法が「CAMBRA」です。
従来の予防と大きな流れは同様ですが、よりシンプルで分かりやすく、可能な限り医学的根拠に基づいたものになっています。
現在、CAMBRAは全米65の歯科大学のうち40校で採用され、国際的な普及を目指す動きも活発になっています。
アンケート記入
現在の生活習慣やオーラルケアグッズの把握の為アンケートに記入してもらいます
問診
アンケートより詳しくお話を聞きます
1)最後に虫歯の治療をしたのはいつか
2)食事について
3)オーラルケアグッズの種類と使用方法
口腔内検査
担当歯科医師と歯科衛生士が口腔内の検査を行います。それを基に歯科医師が診査・診断を行います
1)口腔内の細菌数を測定します
2)唾液量の測定
3)磨き残しのスコア
4)口腔内の検査
結果説明
あなたの虫歯のなりやすさを4つのグループで判定し、結果基づき虫歯にならないための予防方法を提案します
右表で、リスク分類とその可能性についてまとめていますので、参照ください。
ローリスク | 可能性は低い |
---|---|
ミドルリスク | 可能性は高くはない |
ハイリスク | 可能性が高い |
エクストリーム リスク |
極めて可能性が高い |
実践
リスクの高さに応じて、あなたに必要なケアをご提案します。
自分がどうしてむし歯になりやすいのかを知り、どうしたら予防できるのかを科学的な根拠に基づいて考えていきましょう。CAMBRAは誰でもできる、シンプルで分かりやすい方法です。原因を知り歯を削らないように健康な歯を目指しましょう。
下の項目に当てはまるものはありますか?
さて、いくつ当てはまるものがありましたか? 1個以上当てはまるものがある場合は、虫歯の可能性が高いといえます。すぐに歯科医院を受診しましょう。 1つも当てはまらなかった方は、虫歯の可能性は低いと思われますが、今のままで将来的にも大丈夫かどうかは不安が残ります。
「今、何ができるか」「何をすべきか」を知るために、厳密な診断は当院にてCAMBRAを受けてみられることをおすすめします。